EDWIN=LEE JAPAN LOT.101 1928 REPLICA
本文へジャンプ 2005年6月13日 
 パッチは右側に付くのがセオリーですが、何故かこの時期Leeは左側につけていたものが存在しました。もちろんそれを意識して左側に付けています。
 Leeのパッチは101Zで見られるように焼印(風)ラベルが使われていますが、これはそれより更に古い時期に採用されていたものです。リーバイスのパッチよりも一回り大きく、まだ総合商社だったころの社名が入っています。
 サイズや"OVERALLS"などの印字はスタンプでオールドな雰囲気をかもし出しています。
 Leeモデルのマッチポケットは変則的な形をしていますが、こちらはかなりリーバイスを意識したホームベース型です。
 生地は左綾織を採用する前なのでリーバイスと同じ右綾織。
 マッチポケットの周囲を見てほしいのですが、上部ベルト部はツインニードルで強度の強化、画像向かって左側はトリプルニードルで縫われています。更にトリプルニードルで縫製した上からリベットを打つ前にD環縫いというワークウエアとしての頑丈さを優先したディテールが目立ちます。D環縫いはスーツにも見られる仕様ですね。ジーンズで採用したのはこれが最初じゃないでしょうか?そして最後?
 リベットは銅製で、打ち抜きリベットを更に凸部をつぶして突起をなくしています。カウボーイの鞍を痛めないための配慮で、これ以降Leeのジーンズではこれが定番になります。

 凸部の裏はなにも刻印がないです。Leeの復刻はすべて無刻印。

 ボタン裏は少し張り出した形状の真鍮製。リーバイスやラングラーにはまず見ない形です。インディペンデント系(=ストアブランド)には少量見ることが出来ます。
 
 バックストラップはEDWIN=Leeの良心、2針の手曲げでした。製造物責任法なんて何のその(もちろん商品タグには注意書きあります。)ベルトループは2色使いでセンターオフセット。
しかもトラウザーズによくあるベルト部二枚使いとそのなかにベルトループ上部を入れて縫い合わせる仕様です。
ワークウエアとは言っていますがD環縫いといい、ベルとループ縫い合わせといい、かなり古典的クロージング寄りなつくりになってます。当時デザインした人はスーツを作ってた人なのかもしれません。
 フロントボタンは最上部だけ刻印ありでその他は刻印なしの2針曲げのドーナッツボタンです。
 刻印は"Lee UNIONALLS"とH.D.Leeの運転手だった人のアイデアで作られたユニオンオールズ(=ツナギ)のボタンがこちらでも採用しています。
 ユニオンオールズのシリーズとして101を発表したのか、ユニオンオールズの余りボタンを使ったかは分かりませんが個人的には理由は前者であってほしいものの、後者の方が可能性大ですね(笑)
 フラッシャーは当時のものを復刻しています。馬、ヒト、山とユルイ感じで描かれているのがイイです。字の読めないカウボーイもいたようですから絵の入るフラッシャーはそういう人たちにも訴求し易いだったでしょう。
 リーバイスと異なり、早くサンフォライズド加工を採用していましたからほぼ自分のサイズで穿けたようです。
 
 ユニオンチケットはポケット裏に縫われていました。ツインニードルで適当に縫ってあるところがまた素敵です。
 1930年代、大恐慌吹き荒れる時代に出されたのがこのモデルの実物となった101です。

 当時ジーンズという言葉はなく、まして市民が普段着としておしゃれ着として着る風習はなく、専らブルーカラーズ(青襟=労働者階級の事)によって着られていたものでした。

 そんな背景からこのようなパンツはダンガリーズ”Dungarees”やカウボーイスタイルオーバーオールズ”Cowboy style overalls”または単にオーバーオールズ”Overalls”と呼ばれていました。

 その名のとおりジーンズと呼ぶには無骨なスタイルでワークパンツの域を脱していない過度期なジーンズと言えます。

 101が他のオーバーオールズと異なったのはカウボーイ向けに製作されたところです。

 それまでのオーバーオールズでは無駄なディテールが多く、ビブ(胸当て)や吊ボタン、スケールポケットなど乗馬に必要ないものはすべて排除されました。

 こうして出来た101ですがワークパンツの名残があります。

 それはシルエットと縫製です。シルエットはテーパードしない太いスタイルでジーンズよりもペインターなどに近いシルエットです。縫製面ではオーバーオールズに多様されるトリプルニードル(3針ミシン)での縫製されています。
 このように洗練さに欠けるワークパンツではありますが、逆に昨今のジーンズにはない魅力があります。

 こんなふるいジーンズのレプリカを穿ける時代に生まれてよかったと喜んでいたりする訳ですが気に食わないところもあったりします。

 それは追って紹介しましょう。
 
 参考文献 特になし。