CARHARTT LOT.696XX REPLICA "ROUND UP PANTS"
本文へジャンプ2006年5月5日 
 パッチは革製でヌメ。上下だけ縫われているシンプルな縫製。"COWBOY STYLE""REAL WESTERN STYLE JEANS"とカウボーイを意識しまくったデザインです。"JEANS"と表記されているのにも注目です。(ジーンズをジーンズという呼称を初めてしたのはラングラーであるため)
 紙タグもお約束のハート+カー。"FROM MILL TO MILLIONS"は当時カーハートが掲げていた謳い文句。cartersの"Watch the wear"や最近ではnikeの"Just do o it"に通ずるものです。
 前立ては折るだけでステッチ使いのないシンプルなデザイン。この時代リーバイスでは既に廃止されていた股リベットがこれには付いています、UFOリベットで。

 ボタンはペインターと同じくスナップボタンでした。ジッパーはなんと"WALDES"ピンロックファスナー。しかもジッパーエンドはコの字というマニアが喜ぶ仕様です。レプリカで採用されたのはこのラウンドアップジーンズが初めてではないでしょうか?
 ちなみに現在ウォルデス(ワルデス?)ファスナーは朝日ファスナーが商標を持っています。
 お馴染みハートタグ。639XXよりも雑に縫われており、撚れています。(だがそれがいい)
 ヒップポケットは斜め閂でポケット口を補強。ここでも639XXと同じ仕様のサイズタグ。補強布は付いていません。
 ステッチはリーバイスともリーとも言えない波のようなステッチ。このデザインのステッチを採用したのは最近ではネペンテスで取り扱っていたhoggsぐらいでしょうか。今見ると新鮮です。てつ兄貴のところで掲載してたのでちゃっかりリンク
 ユニオンチケットにはなんとジャンキーの電話番号が。しっかりした復刻の中でちょっとした遊び心ですね。
 トラウザーズでたまに見かけるベルトループをベルトに入れて縫う方法。無駄に閂しなくてよいので合理的です。ある程度太いベルトにも対応可能。
 フラッシャーも当時のものをしっかり復刻しています。11オンスは通常のジーンズよりもかなり軽め。サンフォライズド加工済みと自分のサイズを買っても大丈夫ですとアピールしいています。
 横浜のアメカジカジュアルショップの草分け的存在「ジャンキークラシクス」。ヴィンテージもレプリカも扱う柔軟性とスタッフの知識の豊富さからフォロアーも多い筈。
 そんなジャンキークラシクスが自前の実物を元に合計3つの復刻をEDWINの全面協力の元、リリースしました。

 第一弾はLee大戦モデル。第二弾がこのカーハートラウンドアップパンツ、そして最後にラングラー最初期モデルです。

 第一弾と第二弾はその後、Lee=Wranglerでレプリカ定番となってラインナップされました。(プロダクトは多少違いがあります。)

 どれも通好みのセレクトでジャンキー系店舗限定でしたのであっという間になくなりました。

 さて復刻第二弾にあたるこのカーハートラウンドアップジーンズは1998年に復刻されました。

 実物は第二次大戦後の1950年代に生産されたもので、それまでのカーハートが工員向けのワークウエアを専門的に供給していたのに対して、主に西部向け、つまりカウボーイ向けに作られました。

 当時はブルーベル社のラングラーブランドが本格始動した頃でビックスミスもバッケイローブランドでカウボーイ向けパンツを発表しており、需要が高くなった時期と思われます。

 カーハートも競合他社を商品を見ながら色々思案したのでしょう。"Round up"ととは「(家畜を)かり集めるカウボーイ」の意味があり、全面的にカウボーイ向けとアピールし、ある意味カーハートらしくないディテールが見受けれます。但し、これがカウボーイに受け入れられたかどうかは不明で、これに続くカウボーイ向けパンツは見受けられません。

 歴史の闇に葬られた悲しいジーンズです。
 
 
 参考文献 特になし。

<検索>カーハート Carhartt ラウンドアップパンツ round-up pants round up pants round up jeans 639XX